「漢検を持っていると中学受験で有利になる?」
「中学受験を有利に進めるためには何級が必要?」
「漢検を取得する効率的な学習方法が知りたい」
結論から言うと、漢検を持っていても中学入試ではほとんど評価されません。しかし、漢検取得を通じて低学年のうちから勉強習慣を身につけておくと、中学受験を有利に進められる可能性が高いです。
明確な目標に向かってスケジュールを設定し、勉強を続けるプロセスは中学受験と同じだからです!
この記事では、中学受験に漢検が必要か悩む親御さんに向けて以下について解説していきます。
- 漢検の取得がおすすめな理由
- 取得すべき時期
- 合格するためのコツ
とくに、小学校低学年のお子さんを持つ方には必見の内容です。

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中学受験で漢検はほとんど評価されない

漢検は、文部科学省や全国各地の後援を受けている資格検定です。漢字の読み書きや語彙力など、文章を理解する力を客観的に証明できます。
メジャーな資格試験のため、推薦入学を狙う場合は自己アピール欄に保有資格として記載することも可能です。しかし、中学受験では漢検そのものを評価する学校はそれほど多くありません。
もちろん、受検目安となる学年を超える級を取得すればアピールできます!
中学受験に向けて漢検を取得する最大のメリットは、受験に必要な基礎体力を身につけられることです。漢検の取得自体が合格の可能性を高めるものではないことを、念頭に入れておきましょう。
中学受験に向けて漢検をすすめる5つの理由

資格として評価されなくても、中学受験を目指すなら漢検に挑戦することをおすすめします。理由は次の5つです。
- 勉強する習慣が身につく
- 語彙力を鍛えられる
- 受験の雰囲気を早期に体験できる
- 合格体験を得られる
- 高校・大学受験や就職活動で役立つ
ひとつずつ解説します。
1. 勉強習慣が身につく
漢検で合格を目指すためには、当然漢字を勉強する必要があります。試験に向けてコツコツ勉強を続ける習慣が身につけば、中学受験に向けた勉強に自然にシフトできます。
小学校低学年のうちに学習習慣を身につけられると効果が高いです!
漢検には小学校1年生で習う漢字を対象とした10級が用意されているため、低学年でも取り組みやすいです。漢検取得を通じて、目標に向かって勉強する習慣が早期に身につけられます。
2. 語彙力が鍛えられる
語彙力の強化は、中学受験を有利に進めるために必須です。国語だけでなく、すべての教科の成績アップが見込めます。
知っている言葉が増えれば増えるほど、文章を正しく理解しやすくなるからです。
問題文の中に知らない漢字が出てくると、文章の前後関係から意味を推測する必要があります。推測が当たっていれば読めなくても解けますが、間違っていれば正解は導き出せません。
漢検では慣用句や熟語など、日常会話ではほとんど使用しない言葉も出題されます。興味関心にとらわれずに語彙力を鍛えるのに最適な方法と言えるでしょう。
また、中学受験には語彙力だけでなく読解力も必要です。関連記事「【塾講師が教える】小学生が読解力を鍛えるための手順4ステップ!魅力やおすすめ教材も紹介」では、読解力を鍛える方法やおすすめ教材を紹介しています。あわせてご覧ください。

3. 受験の雰囲気を早期に体験できる
漢検を受験すると、試験会場で制限時間内に問題を解く経験ができます。
模試の対象学年になる前から試験慣れしておくと有利です!
受験会場には独特の雰囲気があり、体験している回数が少ないと緊張してしまいます。緊張状態では記入ミスや計算ミスなどが起こりやすく、普段の実力が発揮できません。
勉強してきた成果を十分に発揮するには、受験に対する慣れが必要です。小学校低学年や中学年のうちに漢検に取り組むことで、経験値を高められます。
4. 合格体験を得られる
勉強を継続するには明確な目標や「できるようになった」という実感が重要です。何のために勉強しているのかわからなくなったり、努力しても無駄だと感じたりするとモチベーションが保てなくなります。
努力の成果が形になると勉強に対するモチベーションが湧きやすいです!
漢検に合格すると勉強の結果が目に見えるため、自信を持てるようになります。自信は次のステップへ挑戦する原動力となり、積極的に行動することが期待できます。
中学受験を成功させるためには長期間の努力が必要です。努力は無駄なものではないと実感させるためにも、漢検取得は役立ちます。
5. 高校・大学受験や就職活動で役立つ
中学受験では評価されにくい漢検ですが、高校や大学への進学時や就職活動では有利に働く場合があります。
漢検には有効期限がないため、一度取得すればずっと使えます!
日本漢字能力検定協会の調査によると、全国の5割以上の高校や高等専門学校の入試で漢検が評価されています。調査に回答した学校だけで半数を超えているため、実際にはもっと多いのかもしれません。
また、就職や転職時には、エントリーシートに保有資格として記入できます。資格取得に向けて勉強した事実や教養が評価されれば、ほかの応募者に差をつけられる可能性があります。
ただし、高校進学では3級以上、就職活動では2級以上を求められることが大半です。どの級を取得していても評価されるわけではない点には注意しましょう。
小学生のうちに資格を取得できると自信がつき、将来の可能性を大きく広げられます。また、試験対策を通じて習得する正しい勉強法は、一生もののスキルです。
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中学受験対策には小学5年生で漢検5級が理想

漢検は10級から1級まで、12の階級に分けられています。レベルや対象漢字数は以下の表のとおりです。
級 | レベル | 対象漢字 |
---|---|---|
1級 | 大学・一般 | 6,000字 |
準1級 | 大学・一般 | 3,000字 |
2級 | 高校卒業・大学・一般 | 2,136字 (常用漢字すべて) |
準2級 | 高校在学 | 1,951字 |
3級 | 中学卒業 | 1,623字 |
4級 | 中学在学 | 1,339字 |
5級 | 小学6年生修了 | 1,026字 |
6級 | 小学5年生修了 | 835字 |
7級 | 小学4年生修了 | 642字 |
8級 | 小学3年生修了 | 440字 |
9級 | 小学2年生修了 | 240字 |
10級 | 小学1年生修了 | 80字 |
中学受験対策として漢検を取得するなら、小学5年生の間に5級の取得を目指しましょう。6年生になると過去問対策や模試などに追われ、漢検取得に向けた勉強時間を確保できません。
漢字が得意なお子さんであればさらに上の級も狙えます!
余裕があれば3級や4級を狙ってみるのもおすすめです。中学受験の書き取りで出題されるのは5級までの範囲ですが、文章読解ではそれ以上の漢字も使われているためです。
ほかの受験生が理解できない文章を正しく読み解ければ、大きなアドバンテージになります。
中学受験対策としての漢検合格のコツ3選

漢検合格に向けて効率よく勉強するためのコツは次の3つです。
- 勉強スケジュールを立てる
- 漢字書き取りノートを作る
- 過去問を解く
順番に解説します。
1. 勉強スケジュールを立てる
具体的な勉強を始める前に、漢検対策にあてられる時間を確認しましょう。行き当たりばったりに学習を進めると、試験日までに学習が終わらない可能性があります。
問題集を1日4ページ進めるなど、目標はできるだけ具体的に設定しましょう!
適切に立てられたスケジュールは合格までの道のりが描かれた地図のようなものです。中学受験においてもスケジュール通りに勉強できるか、状況に合わせて軌道修正できるかといった点が合否を分けます。
関連動画「【99%の親が知らない】中学受験のスケジュール管理ノウハウ20選【完全保存版】」ではスケジュール管理のノウハウを解説しているため、あわせてご覧ください。
2. 漢字書き取りノートを作る

漢検はマークシート式ではなく記述式が中心の試験です。漢字は実際に書かなければ正確に覚えられません。
「読めるけど書けない」は誰しも経験したことがあるはずです。
問題集に直接書き込んでもよいですが、おすすめは漢字書き取り用のノートを作ることです。間違えた漢字や苦手な漢字を中心に書き取ることで、復習に役立つオリジナルノートが完成します。
苦手分野を試験直前に確認しやすくなり、高得点が期待できるでしょう。
3. 過去問を解く

漢検では漢字の書き取り以外にも、さまざまな問題が出題されます。たとえば、小学6年生レベルの漢検5級では次のような内容が問われます。
- 漢字の読み・書き取り
- 部首
- 筆順・画数
- 送り仮名
- 誤字訂正
- 四字熟語
一番重要なのは漢字の書き取り問題です。問題数が多く配点が高いため、時間をかけて丁寧に取り組みましょう。部首や画数の問題は通常触れる機会も多くないため、過去問演習を通じて慣れておくと本番でも焦らずに済みます。
本番と同じように制限時間を設けて取り組むと、時間配分が掴めます!
中学受験対策として漢検を受ける際の3つの注意点

中学受験対策として漢検を受けるときは、次の3点に注意してください。
- 受験に支障をきたさない
- 合否にこだわりすぎない
- 親が関与しすぎない
漢検の合格にこだわるあまり、受験対策がおろそかになっては本末転倒です。ひとつずつ見ていきましょう。
1. 受験に支障をきたさない
漢検は2月・6月・10月の年3回実施されます。受検の目安としては、小学5年生の冬に5級を取得するのがベストです。
余裕があれば4級や3級も狙ってみましょう!
とくに6年生の夏休みからは受験対策に追われ、漢検対策に時間をあてる余裕はほとんどありません。また、3級を超える範囲は負担が大きいため、中学受験対策の効率が落ちます。
あくまで中学受験に合格することが最優先です。漢検対策に時間をとられすぎないようにしましょう。
2. 合否にこだわりすぎない
中学受験対策として漢検取得を目指すなら、合格できたかで一喜一憂する必要はありません。
たとえ残念な結果に終わっても、受験に活かせる知識が習得できればプラスです!
漢検では、中学受験に頻出の分野も出題されます。難しい熟語が使われている文章に触れたり、対義語・類義語をセットで覚えたりすることで効率的に学習できます。
漢検に合格したからといって、中学受験対策が万全になるわけではありません。漢検取得を通じて何を学べたかを振り返ることが重要です。
3. 親が関与しすぎない
学習スケジュールや体調管理など、親御さんがサポートできることは多いです。しかし、親が関与しすぎるとお子さんが主体的に勉強に取り組めなくなります。
お子さんとのほどよい距離感を意識しましょう!
たとえば、以下のような声かけはお子さんのモチベーションを下げる要因になります。
- 漢検5級にも合格できないなら中学受験も合格できないね
- この前やった問題なのにどうしてできないの?
- 決めたスケジュール通りに勉強しないと絶対だめ!
漢検で合格するためには、中学受験と同じく親子二人三脚の姿勢が重要です。
漢検合格を通じて中学受験の成功率を上げよう

漢検を取得しても、中学入試では直接評価される機会はほとんどありません。しかし、漢検合格を目指して勉強すると、中学受験に向けた下準備につながります。
低学年のうちに学習習慣を身につけられるほか、合格体験を通じてお子さんが自信を持てるようになるからです!
とはいえ、漢検合格のための勉強だけでは中学受験は成功しません。勉強の生産性を上げるためのスケジュール管理法を身につけ、正しい過去問対策を行う必要があります。
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